それでも、オレはコンバッター

自称・世界一ボディコンバットに愛されている男が、ボディコンバットに関するお得な情報と愛を発信するブログ

ボディコンバットとの出会い

はじめに

僕は、ボディコンバット(以下BC)が大好きなダン・クマガイと言います。BCってのは、音楽に合わせてパンチやキックといった動作を行う、格闘技エクササイズプログラムのことです。僕はこのプログラムをやり始めてから今年で13年目になります。

13年も趣味が続くとは思っていませんでしたが、このプログラムは、それくらいやり込み要素があるんです。ただいかんせんそれを伝える人が日本にいないんですよね。その上、日本では「変なオタクが多い」とか「雄叫びが聞こえてくる」とか、変なマイナスイメージまでついちゃっているんです。

ただでさえよくわかんないものに、そんなイメージまでついてたら参加したくなくなりますよね。 

それなら、僭越ながら僕、ダン・クマガイがBCの魅力を皆様にお伝えしていこうと思ったのが、ブログを書き始めたきっかけです。BCをご存知ない方はもちろん、これから何かエクササイズをはじめてみようとされている方、あるいはBC愛好家にも読んでいただいて、BCの理解を深めていっていただけたら幸いです。1発目は、僕がBCと出会ったキッカケに関して書きます。

 

高校生活、転機のチケット

高校2年の時、僕には生きる目標がありませんでした。仲が良かったクラスメイトとは疎遠になってしまい、新しいクラスにも馴染めず、部活にも入っておらず、夢もなく……言うなれば、単なる抜け殻でした。学校と家を往復するだけの生活からは何も得るものはありません。友情? 思い出? そんなものはクソくらえとすら思っていました。ありがちかもしれませんが、本当にそんな心境だったんです。

こうしてただ無為に1学期が終わり、夏休みになりましたが、何もする気が起きず、いつも家にこもってばかりいました。そんな僕を見かねた母は、「スポーツジムにでも行って身体を動かしなさい!」と半ば押し付けるように、無料チケットを5枚くれました。

 

見出せないジムの楽しさ

今でこそBCにハマり、ジム通いが当たり前になっていますが、チケットを渡された時には「オレにジムなんて必要ない」と否定的でした。高校2年の時はヒョロヒョロな体型で、自分がマッチョになれるとも思っていませんでしたし、そもそも、体型を変えたいとも思っていませんでした。

ジム1〜2回目はトレーニングマシンをいくつか試しましたが、面白味はよく分かりませんでした。ともあれ、せっかく来たジム。物は試しとスタジオに出ることにしてみました。

さいころから音に合わせて踊ったりすることは好きでしたので、未経験ながらも何となく雰囲気がよさそうな、エアロビクスのクラスに参加しました。が、これも全然楽しめませんでした。なぜか? 運動音痴の僕には難しすぎたのです。

 

小馬鹿にしていたBCクラス

マシンもダメ、スタジオもダメ、やっぱり自分にスポーツジムなんて向いていないんだ、そう思っていた時に、当時お世話になっていた治療院の先生から「BCっていう格闘技クラスは人気だぞ!出てみたら?」と勧められました。

参加する前は正直、このクラスのことを内心馬鹿にしており、頭にあった考えは

パンチやキックを音楽に合わせて行うだけ? ダンスの方が楽しいに決まってるじゃん!

というものだけ。2006年当時まだ、のちに一世を風靡した「ビリーズブートキャンプ」は世に出てきておらず、格闘技エクササイズといったものがどういうものなのか、見当もつかなかったのです。

 

最高かよ

しかし、クラスに出るや否や、その考えは180度変わりました。最初に受けたのがいったい誰のクラスだったか、今となっては覚えていません。何の曲をやったか、何の動きがあったかもよく覚えていませんが、楽しくて楽しくて夢中でやったのはボンヤリ覚えています。

普段パンチなんて撃つことはありませんし、「ラウンドハウスキック」とか「ディセンディングエルボー」とか、聞いたこともない動きにとにかく興奮しました。そのレッスン後、興奮醒めやらぬままジムに即入会という運びになりました。

 

心奪われた理由は

それから13年目になりますが、今更ながら、なぜこの1発のレッスンで心奪われたのかを、分析してみました。

色々とありますが、特に大きかったのは

格闘技をやったことがなくても、クラス初見でかなり動くことが出来た

ということでしょうか。

BCを敬遠される人に多いのが「格闘技ってやったことないから自分にはできない」というもの。ですが心配ご無用。僕も武道の類は一切やったこともありませんし、日ごろから殴り合いのケンカをしているわけでもありませんでしたが、レッスンには初回からすぐに馴染むことができました。

 

BCの親しみやすさ

また、エアロビクスのクラスではうまくいかなかったのに、なぜBCにはすぐ馴染めたのでしょうか?

BCには繰り返し動作が多いので、初見でも6〜7割は動くことができます。曲は1曲あたり4〜6分のものを使用し、左右それぞれで同じ動作をしていくのが基本構成になっています。繰り返しとはいえ、退屈するようなことはありません。
例)
右側コンボ1→右側コンボ2→右側コンボ1⇒左側コンボ1→左側コンボ2→左側コンボ1

このように繰り返しやっていくと、たとえ最初は出来なくとも、曲の前半終了、あるいは後半になる頃には出来るようになっています。動作が出来るようになる=運動神経の接続が良くなる、という風にも言われているくらいで、神経の接続が良くなると、その分さらに動けるようになります。するとおのずと運動量が上がり、たくさん汗をかけるわけです。

「動き方がわかるから動ける。動けるから楽しい。楽しいからたくさん動く」というよいスパイラルが、運動音痴の僕には未体験の衝撃でした。「初心者でも経験者っぽく動ける」というのはものすごく大きな快感です。

 

BCの動きやすさ

BCの動きは上半身動作が35種類、下半身動作が25種類存在していますが(ダン調べ)、だいたい出てくる動きはジャブ・クロス・アッパー・フック、膝蹴り・ラウンドハウスキック(回し蹴り)・サイドキック・フロントキックだけです。これらの動きは1曲目のウォーミングアップで動作確認しますし、他の曲でも繰り返し出てきますので、1クラスの間に覚えることができます。

他のプログラムだと、初見じゃ出来ないからと仲間内で集まって別でわざわざスタジオまで借りて練習しているなんてことを聞きますが、BCでは、初めての方でもそれなり以上に楽しめるような工夫が随所になされています。

 

ちなみに僕が初見で出来なかったのは、ジャンプキック(飛び蹴り)くらいでした。この動きは、ある程度慣れないとステップが上手く踏めず、飛んでも蹴れないことがあります。とはいえこの動作は1曲の中のほんの少しだけしか出てこないので、たとえその時出来なくてもなんの問題もありません。加えて、ジャンプキックが出来ない場合のオプションの動作も用意されているので、心配ご無用なのです。

 

 BCの魅力は盛りだくさん

さて、僕がBCにハマった理由の大きな一つは「未経験でもそれなりに形になる」ですが、もちろんそれだけではありません。今後もっと深掘りしていきますが、そのなかで読者のみなさまから少しでも不安が晴れてくれば、インストラクター冥利に尽きます。

人間は未知のものには警戒心を抱くものです。ここまででいささかなりともBCに対して興味をお持ちになりましたら、ぜひスタジオへ足を運んでみてください。そしていつか、僕と一緒にスタジオで暴れましょう!